ひわさうみがめトライアスロン参加選手各位大会順延の経過報告とお詫び   030722

平成15年7月20日
ひわさうみがめトライアスロン参加選手各位

大会順延の経過報告とお詫び

(社)日本トライアスロン連合技術委員
大会レースディレクター 水畑 宏之

みなさまにおかれましてはすでにご存知のとおり、徳島県阿南地方を襲った集中豪雨は、7月19日未明において、降りはじめからの総雨量が510mmに達し、日和佐町内床上浸水5戸、床下浸水26戸、土砂崩れ3ヶ所、民家破損1件の被害をもたらしました。さらに日和佐町内に入る各方面からの国道、県道が午前6時30分より通行止め、JRも不通となりました。

 大雨洪水警報の発令される中、午前6時30分に召集された実施検討委員会では、バイクコースであるサンラインが土砂崩れのため閉鎖、大量の雨水を吸い込んだ地盤は二次災害の危険も大きく、スイム会場の大浜海岸にも大量の流木が流れ込んでいることが報告されました。さらにこの時点で、翌朝までに200mmの大雨が予測発表されており、通行止め解除、災害普及のめども立っていないことから、大会中止はやむを得ないところでした。

しかし大会を心まちにしている選手や町民の期待に添うことに主眼を置き検討を重ねた結果、代替案として大会順延を押しすすめることになりました。ただちに主要関係省庁にその旨を働きかけたところ、前向きな回答を得ることができ、午前8時30分近藤大会長(日和佐町長)が翌週27日への大会順延を英断されました。交通規制区域の住民同意、ボランティアの確保、各種団体との調整などこの時点で多くの問題を残しながらも、特例といえる迅速な対応でした。また大会順延にともない発生する不都合を解消するため、特別処置として当日受付の実施、スタート時間の繰り下げ、公民館を宿泊施設として無料開放することなども配慮いただきました。翌週への順延は過去に例がなく、トライアスロン関係者にとって大変感謝すべき事例であります。

日和佐町役場では災害対策本部が設置され、一斉に災害復旧にあたっていたため、電話回線がつながりにくく、午前8時30分の大会順延決定にもかかわらず、一部のみなさまには連絡が遅くなり、ご迷惑をおかけしたことをお詫び申し上げます。また中止という最悪の事態を回避できたものの、順延にともない参加ができなくなってしまった選手の心中を察すると、ただ喜んでばかりはいられません。今後このような経験を糧とし、よりよい大会運営に役立てることをお約束し、お詫びと代えさせていただきます。

余談ではありますが、本日スイム会場の大浜海岸は前日の濁流がうそのように、いつもの青く穏やかなひわさの海に戻っておりました。記録的な大雨も、たった一日での驚異の回復力も、ひわさが真に大自然に抱かれた地であり、自然と共生するトライアスロン競技にとって、最適な環境を誇る場所であることの証といえます。そして日和佐町の大会開催への熱意と努力、あたたかみに敬意を表するとともに、関係団体のご理解ご協力に感謝し、今後とも"ひわさうみがめトライアスロン"を盛りあげていただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

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