「アテネ情報3」     030825
【1】ボート競技関連からのレポート

(1)ボート競技が行なわれる「Schinias Olympic Rowing and Canoeing Center」

アテネ空港から北北東の方向に直線で約**kmの海岸近くにあります。HPによる
と、この付近で行われる競技は、ボート以外にカスー、マラソンなどが予定されてい
ます。まず「強風」については、地元の人の話ではそれ程珍しいことではない、と言
うことでした。但し、正確には気象データを分析する必要があると思います。尚、特に
レート・コースの周辺だけかも知れませんが、水場が近いためか蚊が大発生します。
もしも風が吹かないと、「虫よけスプレー」など蚊に対する対策が必要です。実際に
コース近くで蚊に刺されてしまいました。コースの周辺や丘には緑(特に木)は少なく、
乾燥し、砂埃が舞い易い状況です。
特に今は至る所(レース・コース、周辺道路、建物等)工事中なので余計にそうかも
知れませんが、オりンピックまでに改善されるかどうかはわかりません。

(2)レース・コース施設の状況

 オりンピックで使用するレース・コースは、2年前に着工して急ピッチ(ボート・
コースにしては非常に短期間)で完成させた全くの人造コースです。周囲には風を防
ぐような木立ちや建物は殊んどなく、風には非常に弱いコースだと思います。更に、
自然保護の関係で、レース・コースとしても必要最低限の施設しか建設できないよう
で、選手がレース前に暑さなどをしのぐための控え室などの施設は満足にないことが
想定されます。その為、レース・コース周辺に自前でそれに代わる施設を捜す必要が
あると考えています。

(3)宿舎の概要

 選手団の宿舎となる「オリンピック・ビレッジ」に実際に行って来ました。現地で
購入した地図にはまだ表示されてなかったので、HPの地図と突き合わせながら、現地
の人に確認して何とかたどり着きました。(先のメールにもありましたが、ソフトボール
チームも下見に来られていました。)
「オリンピック・ビレッジ」は、大規模な宅地開発のような感じです。
建て物や、「オリンピック・ビレッジ」と近くの幹線道路をむすぶ道路など、まだ建設の
初期段階という状況です。
宿舎となる建て物については、まだ外から見て確認できる段階ではありませんが、
低層住宅が中心となるのではないでしょうか。これについては、あと半年位後に行か
れる方に確認していただければと思います。但し、建設工事の進捗や収容人数の関係
で「村外」への宿泊が必要になるかどうかの見通しが、いつ頃になるかについてはJOC
の方でわかり次第、知らせて頂きたいと思いました。

(4)宿舎〜レース・コース間のアクセス

 「オリンピック・ビレッジ」と近くの幹線道路をむすぶ道路が完成すれば、アテネ
市内へのアクセスは便利になると思います。但し、この道路は高架も含めて全く新規に
建設されています。ボート競技については、会場となるレース・コースまで、山の中を通
る最短コースで50kmほど、シャトルバスが走ると思われる幹線道路だとアテネ市内を経
由して65kmぐらいと、いずれにしても60〜80分くらいかかりそうです。また、「オリンピッ
ク・ビレッジ」内の移動にもシャトルバスなどが必要になると予想されますので、選手の移
動には注意が必要でしょう。
 車を使って実際に走ってみましたが、アクセスに使う道路の殊んどが工事中です。
幸い、ボート競技のアクセスで主に使うのは「マラソン街道」と呼ばれる道路で、文字通り
「マラソン・コース」であれば必ず完成させるだろうと期待しています。マラソンのコースは
決まっていると思いますが、どこでしようか。わかったら教えて下さい。

(5)レース・コース周辺の宿泊施設

 先にも書いたとおり、ボートの場合、コースとオリンピック・ビレッジとが離れていること
による、所要時間、シャトルバスの運行間隔の問題、また、ボート軽量級では計量(レー
ス2時間前〜1時間前)があること、減量に伴うコンディショニングと日中での休憩が必要
なこと、更に今年のように風を避けるために早朝からレースが行われる場合、起床が4時
前となることが想定されること、等々から、分村(選手村以外の宿舎)への滞在が望まれ
ます。分村滞在が不可の場合、最低限コース周辺に休憩・サポートスタッフの滞在拠点
確保が必要と思われます。
 今年のプレ大会となった世界ジュ二ア選手権では、大会組織から周辺のホテル5ケ所
が提示されています。この付近は、オりンピックが開催されるこの時期、一般の観光客も
多く、参考のために来年の予約状況を確認したところ、「予約で一杯」だとか「1ケ月単位
の予約が必要」とずいぶん強気な回答でした。ちなみに、ポート競技に100人規模の選
手団を送り込んで来る米、伊などは既に宿舎を確保しているという情報もあります。

以上です。

【2】アーチェリーからの情報

(1)ミネラルウォター情報
アテネ組織委員会から支給される水の商品名は、英語名「AVRA]現地名「AYPA]です。
2004ATHENSのOfficial Waterとなってます。
我々の宿舎の周辺(アクアポリス周辺)では、エビアン等しいは見かけました。8月6日より
現地にミネラルを、選手団飲用しておりましたが問題は有りません。

【3】陸上から情報戦略インフォ(世界陸上パリから)

陸上の場合、
短距離、投擲、跳躍種目では、競合選手の
動作・技術の情報収集のため、ビデオ入手は大変役立ちます。
また、中・長距離・マラソンにおいては、ペース配分(レース展開の構成)も、ビデオから、
情報収集可能です。
しかし、これらは、即戦力になる情報源ではなく、どちらかと言うと、長期的にトレーニング
の指針として利用されるものでした。
今回、短距離の末續君がメダル獲得を目指しておりますが、参考になればと思い、4月〜
7月までの、世界の主要大会のビデオを入手いたしました。
(競合選手のコンデションの把握や、新ライバル選手の情報収集が目的)その際、お願い
したのが、TV局の協力でした。
今回は、テレビ局が全面的に主旨に賛同していただき、米テレビ局などから買った素材
(主要大会の映像)を無償で提供してもらいました。
特に、米テレビ局ではほとんどのレースを中継しているらしく、こちらが要望した大会は全
て入手できました。来年のアテネオリンピックには更に、本数を増やし、より現場の要請に
答えるように、加工処理したいと思います。映像入手には、TV局の映像権ビジネスを、大
いに活用するべきと思います。