技術審判委員会(議事メモ・銚子)



 第2回JTU拡大TC会議・議事メモ(記録・高橋透) 

開催日時:2005年10月1日(土)17:30〜19:00
場   所:千葉県銚子市銚子マリーナセンターハウス会議室
参 加 者 :長谷、松前、矢作、長村(以上埼玉)、奈良島、小金澤、遠藤(不)、鶴見
       (以上神奈川)、今井、若松(以上東京)、園川、黒川、長谷川、石井、
       安田、加藤、伊藤、川畑、垣内、吉田、瀬戸、近藤、大野、高橋(透)
       (以上千葉県)、大網、永山、佐久間、篠塚、海保、安藤、江波戸、越川、
       天野(以上銚子市)

議事内容
1、JTU拡大TCの開催趣旨の説明
 第1回の拡大TCを先月愛知県蒲郡で開催し、その中でも説明してきたがJTU−TC
そのものやこれを取り巻く環境が変わりJTU事務局でのJTU-常任TCの他
にも、大会現場での拡大TCを行うことにした。
 JTU運営体制の変更: JTUは、2回のオリンピックを経て、今期組織を大幅に見直し。
これに伴いJTU−TCも;

 (1)名称は、技術委員会→技術審判委員会、そして委員長:中山→長谷に変更

 (2)JTUの各専門委員(含むJTU−TC)が他の専門委員を兼務することは原則禁止
  となった。そのため、新たな協力者の参加を必要とするようになったので、積極的に
  呼びかけていきたい。

 (3)JTU運営予算削減に伴い、各委員会の予算が縮小された。そのため、会議のた
  めの交通費支給ができなくなり、従来のJTU−TC総会のように東京都で一堂に会
  する会議がもてなくなった。よって、今年度からは;

  @常任委員及びJTU事務局に集まれる人による定期会合、

  Aインターネットを利用した意見交換によるTC、

  B現地主義に基づき大きな大会で時間を設けて行う拡大TCの3本立てで対応してい
   きたい。拡大TCは、既に第1 回は蒲郡世界選で開催、第2回は今回の銚子スーパー
   スプリントでの開催。第3回は東京港日本選手権での開催を予定している。


2.現在JTU−TCで力点を置いて推進していること
 2.1 技術代表・審判長報告について
   JTU関連大会の技術代表(TD)、審判長(RR)には、その大会に臨む前からその
  大会の過去の問題点を理解し、それを改善し、さらに問題点解決を意識した大会報告
  をお願いしている。
    関東選手権小金澤審判長から提出してもらった大会報告をJTU Webサイトに掲載し
  ているので参考にしてほしい。
    共通の問題点を大会毎にどのように解決しようとしているか、全国一覧でわかるリ
  ストを作りたい。年度末に示せれば全国の審判員にも大会側にも参考になる。

 2.2JTU競技規則改定について
   現在、競技規則を新競技規則に改定するための作業中。以下の観点で改定作業の調
 整中。

  a) 99年度版競技規則は、あえて平易な文章を用いて表現してある。しかし、オリン
   ピック、国体等我々の競技が開催されるようになったことに鑑み、他の競技の規則と
   バランスをとる必要性が生じた。
 
  b) 99年度版競技規則の制定時は、ドーピングコントロールは競技団体ごとに行うこ
   とになっていたが、00年以降これをWADAが一括して管理することになったこと、新仲
   裁法施行によって設立された日本スポーツ仲裁機構の「スポーツ仲裁規則」に従っ
   て、スポーツ競技又はその運営に関して行った決定に対する不服申立が処理される
   ことになるなど、競技をとりまく制度の変化にも対応しなくてはならなくなった。

  c) 各地で開催される大会での問題点を盛り込んでいくことも必要であり、とりわ
  け、キッズ大会においては独特の課題が指摘されており、これについても反映させて
  いく必要がある。
   既に草案がJTU Webサイトに掲載されているが、近く最終案がサイトに掲載される
  ので、コメント等歓迎。

特徴的な改正点は以下のとおり
 @章立ての見直し、条・項・号の整理、表現の見直し。

 AドーピングについてはWADAの規程によること。

 Bバイク用ヘルメットはバイク競技用硬質ヘルメットを使用することとし、望ましい
  規格を列挙することとした。

 CITU競技規則の改定に伴い、ドラフトゾーンを「バイク最後部から5m」を「バ
  イク最前部から7m」に変更。

 D罰則(ペナルティ)について
  a) 注意と警告の違いがわかりづらいため、注意は罰則ではなく、審判員からのアド
   バイスとして、競技共通事項に移動。警告は指導と名称変更し、ペナルティとして
   整理。

  b) ドーピング違反に関し、ITU及びWADAの規程との整合性をとるため、資格停止及び
   追放を追加

 E従来の上訴委員を陪審委員と名称変更。99年度版競技規則では、抗議は審判長に対
  して行うものであったが、陪審委員に対して行うものとした。

 F抗議の規定の変更及びITU競技規則との整合性をとるため、上訴はJTU理事会
  (または所轄加盟団体)に対して行うよう整理。

G日本スポーツ仲裁機構による仲裁の規定を追加。これに伴い、CASへの上訴は削除


3.最近の大会における問題について
(1)今年行われた大会では、誘導ミスが多く発生している。これに関しては蒲郡で
  の第一回拡大TCでも議題とし、出席者から担当者の思い込みや、確認を行っていな
  いこと、審判員の意識の低さなどが指摘されたところ。

(2)今回の銚子マリーナ大会では、オリンピックの部のランコースが複雑で、かつ、ランが
  3.3周というわかりにくい表現が用いられており、周回の基点となる場所がわかりづらい
  ために周回ミスが発生することが予測される。

(3)選手に対する説明は、「海沿いコース4周と大学構内3周を交互にたどる」という、わか
  りやすい表現を用いる。

(4)審判も、必ず下見をして、しっかりとコースを把握しておくことが必要。
 a) 審判員の心得として、下見は絶対であること。

 b) 選手がコースを下見ができるよう、地図を事前に送付し、下見を義務化するなどの
  条件を整備する。

 c) 選手にとってコースミスしにくいシンプルなコース設定・コースレイアウトを心がける。

 d) 万一ミスを犯しても距離的に相殺できるような工夫、コース設定、が望ましい。

 e) 大会役員(含む審判員)が間違った情報を教えないよう注意。(「選手は役員の指示
  に従う義務があるから従った」、と逆手に取られないように、不用意にかつ不必要に
  選手にコース誘導はしない、あるいはしなくてもよいコース設定とする。(長谷)

明日の銚子大会についてはどうか。(問題点や注意点)
 @コースを下見した審判員が意外に少なく、大半の審判員がコースを把握できていな
  い。これらは担当役割に関わらず、全員がまずできなければならない基本的事項であ
  る。このことができていないことにより、明日ミスコースの発生がありうる。

 A審判員ベストを着ていると、外部の人間からは大会の事は何でも知っていると思わ
  れている。よってたとえ担当外であっても競技コースのような基本的なことは当然、
  大会については一通り知っている必要がある。また、行動もチェックされているの
  で、飲食や喫煙は留意すべし。

 Bランコースは折り返しが2箇所あるが通過チェックは行われず選手が確実に通過し
  たという証拠が残らない。折り返し点を1箇所にし、通過チェックをちゃんとやれば、
  コースミスが減り、より確実では?

 Cランコース途中に下り階段がある。わずか2段だが手前からは見づらく問題。板で
  スロープにする等の配慮が必要。又、キッズランと一般ランが一部重なる可能性があ
  る。ランの階段の所での誘導方向がキッズと一般で違う。コースミスなきよう誘導願
  う。  以上