2004 ITUトライアスロン 世界選手権 ポルトガル大会(フンシャル市)
−アテネオリンピック・トライアスロン競技 日本代表選考大会−
(世界最終選考会)


日本勢! 過去最高の躍進!!

 5月9日、ポルトガル・フンシャル市において「2004 ITUトライアスロン 世界選手権 ポルトガル大会」が行なわれた。この大会は、「アテネオリンピック・トライアスロン競技 日本代表最終選考会」として指定されており、日本チームは、国別枠の獲得と個人代表の選考がかかった重要な試合となった。

<女子>
 午後1時30分、76名の選手がスイム・スタート。序盤からシーラ・タオルミナ(USA)が抜け出し、トップでフィニッシュ。中西真知子(NTT東日本・NTT西日本)が第2集団(14位スイムフィニッシュ/8位バイク・スタート)でタオルミナの追い上げにかかった。関根明子(NTT東日本・NTT西日本)は19位でスイム・フィニッシュしたが第3集団からの追い上げとなった。8周回のバイクでは、タオルミナの独走かと思われたが、7周目で中西のいる第2集団が吸収し、10人前後のラン・スタートになった。関根、庭田清美(アシックス・ザバス)、忽那静香(日東紅茶)が入った第3周段は約2分差でラン・スタートした。
 中西はラン・スタート直後3位まで順位を上げ、その後5位グループで最終周を迎えた。一方、トップはタオルミナとロレッタ・ハロップ(AUS)のサイドバイサイドで最終周に入り、フィニッシュ前200mのスプリントでタオルミナが逃げ切り優勝。中西は、世界選手権過去日本人最高位の6位入賞。追い上げてきた関根は10位を確保。日本人選手が10位以内に2名入り、アテネオリンピックでのメダル獲得にむけて大きな躍進となった。




<男子>
 午後4時15分、88名の先週が集結し、オリンピック以上の激戦が予想される中、スイム・スタート。前半から平野司(関西大学)が世界の強豪を前にスイムをトップでリード。そのままスイム・フィニッシュからバイクに入り、第1集団を形成。しかし、2周目には、山本良介(神奈川県トライアスロン連合)、田山寛豪(チームテイケイ)を含む、約50人の集団となった。日本のエース西内洋行(チールテイケイ)はスイムから出遅れ、約2分差の第3集団から激追。しかし、バイク最終周回には第1集団がスピードを上げ、そのままランに突入。田山は6位まで順位を上げ、最終周に入る。トップはドミトリー・ガーグ(KAZ)とイワン・ラーニャ(スペイン)の新旧世界チャンピオンの戦いに加え、WC石垣島でメジャー初優勝のベバン・ドカティ(NZL)の3人の争いになったが、女子と同じくフィニッシュ500mでガーグが落ち、最後は1mの差でドカティが世界選初優勝。田山は粘って、日本人男子過去最高の9位を獲得。山本良介が36位、西内が40位だった。






<総評>
 日本チームは、三宅義信アテネオリンピック選手強化対策本部長体制となって挑んだ大勝負を、男女とも過去の最高位を獲得する大躍進を見せ、アテネへのメダルの期待を強くした。
 オリンピック選考は国別枠の決定(5月14日)、個人代表の決定(5月16日)となっており、女子は最大の3人枠が見込まれている。男子は5月14日まで人数の確定ができない状況。

<コメント>
中西選手「やっとこれで少し休めます。アテネの代表に選ばれることになったら、今日以上に全力で戦います。」
関根選手「バイクでの(他の選手の)落車でスピードがおちたことがくやしい。アテネに選ばれれば、必ず挽回します。」(1週間前に母親が急逝)田山選手「皆さんのおかげで最後まで全力で走れました。三宅本部長のパワーが自分と日本チームを後押ししてくれました。」


(社)日本トライアスロン連合 広報担当 大塚
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<2004トライアスロン 世界選手権マディラ大会 記録>

エリート女子

1位  シーラ・タオルミナ       アメリカ                      1時間52分17秒3
2位  ロレッタ・ハロップ       オーストラリア                1時間52分29秒7
3位  ローラ・レバック         アメリカ                      1時間53分00秒7
6位  中西真知子(1976/09/19) NTT東日本・NTT西日本      1時間53分34秒3
10位  関根 明子(1975/08/30) NTT東日本・NTT西日本      1時間54分34秒2
17位  庭田 清美(1970/12/10) アシックス・ザバス              1時間55分27秒2
30位  忽那 静香(1976/11/02) 日東紅茶                        1時間57分48秒2
56位  下村 真紀(1975/04/23) 兵庫県トライアスロン協会        2時間04分36秒8
DNF 枇杷田深雪(1978/08/28) ニデック

エリート男子

1位  ベバン・ドカティ       ニュージーランド                 1時間41分04秒4
2位  イワン・ラーニャ       スペイン                         1時間41分05秒2
3位  ドミトリー・ガーグ   カザフスタン                    1時間41分18秒0
9位  田山 寛豪(1981/11/12) チームテイケイ                  1時間41分49秒5
36位  山本 良介(1979/05/17) 神奈川県トライアスロン連合      1時間44分35秒6
40位  西内 洋行(1975/10/13) チームテイケイ                  1時間45分21秒3
67位  福井 英郎(1977/09/25) 神奈川県トライアスロン連合      1時間49分15秒6
72位  平野  司(1983/04/28) 関西大学                        1時間50分59秒7
DNF 山本 淳一(1973/12/25) K's-Y・稲毛ITC

U−23女子

1位  アナベル・ラックスフォード     オーストラリア           1時間56分27秒6
2位  ヘンデュラ・フリントーバ       チェコ                   1時間57分05秒5
3位  バージン・ユーベ       フランス                         1時間57分39秒7
6位  上田  藍(1983/10/26) グリーンタワー・稲毛ITC      1時間59分54秒4
7位     中川 絵理(1981/07/13) グリーンタワー・稲毛ITC    2時間00分08秒8
23位  田中 敬子(1984/10/24) チーム・ゴーヤ-                 2時間10分22秒3

U−23男子

1位  セバスチャン・デーマー ドイツ                          1時間44分00秒8
2位  ヤン・フレディノ       ドイツ                          1時間44分41秒3
3位  ルーディ・ヴィルト     スイス                          1時間44分45秒8
39位     東野  翔(1984/08/27) 関西大学                      1時間52分19秒9
40位     馬立 賢治(1983/04/08) 明治大学                      1時間52分22秒3
DNF 細田 雄一(1984/12/06) 稲毛ITC

ジュニア女子

1位  ジュリエット・ベネディクト       フランス              1時間14分16秒5
2位  せーラ・ブリアント       ニュージーランド              1時間14分48秒8
3位  マルタ・ジメネーズ       スペイン                      1時間14分49秒2
22位  蔵本 葵(1988/09/11)     城西大学附属城西高校         1時間21分26秒8
32位  輪島 裕美(1985/08/13)   早稲田大学                   1時間23分47秒0
35位  佐々木 望(1987/04/22) 秋田県立秋田商業高等学校        1時間25分25秒3

ジュニア男子

1位  バレンティン・メシチェコフ ロシア                      1時間05分24秒6
2位  オリバー・フリーマン     イギリス                      1時間05分31秒2
3位  ウィル・クラーク         イギリス                      1時間05分40秒7
24位  比嘉 和真(1986/11/15)   富見城南高校                  1時間09分18秒6
48位  伊東 宏晃(1985/04/18)   日本体育大学                  1時間13分21秒6
57位  長谷川裕一(1985/05/08)   東京ヴェルディ                1時間14分13秒5

エイジグループ

25位(60-64歳)  中野昭二       東京都連合                      2時間57分30秒

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