「谷新吾選手のアイアンマンレポート!」
アイアンマントライアスロンワールドチャンピオンシップは快晴の中、 約1700名の選手が世界中より集結し盛大に開催されました。
わたくし、谷新吾は、総合28位(日本人1位)の結果を残すことが できました。日頃からのご支援ご声援に感謝とお礼を申し上げます。
【2004 アイアンマントライアスロンワールドチャンピオンシップ】
開催日 2004年10月16日(土)6:44am(プロフェッショナル)スタート 開催地 ハワイ島カイルア・コナ (カイルア・ベイ、アリー・ドライブ、コナ・コースト) 競技内容 スイム3.86、バイク180.2、ランニング42.4 出場者 1,728名(プロ男79名、プロ女49名) 完走者 1,579名(プロ男56名、プロ女36名) 天候 快晴 結果 スイム バイク ラン 総合 1位 NORMANN STADLER [GER] 54:27 4:37:58 2:57:53 8:33:29 2位 PETER REID [CAN] 53:12 5:01:38 2:46:10 8:43:40 (03年ハワイ優勝者) 3位 FARIS AL-SULTAN [GER] 50:39 4:55:44 2:54:51 8:45:14 4位 ALEX TAUBERT [GER] 53:24 4:49:45 3:00:37 8:48:35 5位 RUTGER BEKE [BEL] 54:35 4:59:57 2:55:55 8:54:26 6位 TORBJORN SINDBALLE [DNK] 53:07 4:48:51 3:12:32 8:58:45 7位 CAMERON WIDOFF [USA] 51:31 4:59:36 3:04:07 8:59:25 8位 TIMO BRACHT [GER] 54:54 4:58:42 3:05:59 9:03:11 9位 RENE ROVERA [FRA] 56:28 5:04:30 2:59:41 9:04:32 10位 RAYNARD TISSINK [ZAF] 53:18 5:02:45 3:00:46 9:04:51 12位 TIMOTHY DEBOOM [USA] 51:21 5:01:59 3:05:28 9:07:12 (02年ハワイ優勝者) 22位 PETER KROPKO [HUN] 54:50 5:28:19 2:58:16 9:26:56 (04年ジャパン優勝者) 27位 MARKUS FORSTER [GER] 56:32 5:13:06 3:16:46 9:29:42 (04年宮古島優勝者) 28位 谷 新吾 59:21 5:25:59 3:00:43 9:30:41 30位 濱野 隆弘 [メイストーム] 1:00:47 5:21:37 3:02:50 9:30:50 36位 小原 工 [テイケイ] 51:27 5:30:01 3:03:16 9:32:59
レースは、名物のコナ・ウインドが吹き荒れランでは暑く強い日差しが 照り付ける条件の厳しい一日となりました。6:44am、フライング気味に スタートしたプロ選手。17分遅れでいつものように大砲の号砲で飛び出した エイジ選手たち、今年もビッグアイランドのトライアスロンが幕開けしました。
バイク2マイル地点、サポートの谷理恵子から67位、小原選手から8分差と 知らされ、スイムでの出遅れに焦りを感じました。しかしまだまだこれから、 前を追うしかありません。バイク折り返しのポイントに近づき先頭の選手に すれ違いますが、こんなに早い地点ですれ違うのは初めてです。 ドイツのノーマンが大逃げしています、おそらく2位集団とは10分くらいの 差があったと思います。
例年ランでの逆転劇で決着が付いていたハワイは、バイクで飛び出した ノーマン・スタドラー、リナ・クラフト共にドイツ勢の初優勝のシナリオ でした。牽制し合い集団のままでバイクを終えたり、バイクで飛び出した としてもランの強い選手に喰われてしまう、いつものパターンは通用しま せんでした。
有力視されていたサイモン・レシング、歴代優勝者ルク・バン・リルデ、 トーマス・ヘルリーゲル、昨年トップ10に入ったユルゲン・ザック、 ルーク・ベル、ハワイで結果を出したいクリス・マコーマック、 クリス・リー・・・彼らはフィニッシュラインに現れませんでした。 プロの予選を勝ち抜きさらにこの大会へと、毎年標準をあわせることの 難しさを改めて感じさせられました。 プロ男子23名(約1/3弱)はリタイヤ。
スイムで出遅れた私は先行する小原選手との差をバイクで出来る限り つめておきたいと考えていました。ドラフティングで4分のペナルティを 済ませた小原選手は私と同時に45位前後でスタート、一時は2分ほど 引き離されたものの14マイル過ぎに小原選手を交わし、25位まで順位を 上げました。小原選手は最後の最後に女子1位のリナ・クラフトを抜かし 29位でフィニッシュ。レース後、エイジ選手を組み込んだリザルトが 発表されると、なんとエイジスタートした濱野選手との差はわずか9秒、 濱野選手の大健闘ぶりがうかがえました。 女子は今泉選手がスイムでリードし、バイク、ランでも崩れることなく 強さを見せていました。フィニッシュ寸前に堀選手に抜かれたものの 21歳の若さは今後に期待させるものがありました。
約130名のプロ選手は17分先を先行するため、集団が出来難く厳しい マーシャルの目がよく行き届いていたとか。その反面、後続する 約1600名ものエイジ選手はバラけることなく(出来ず?)集団での走行が 多かったとの意見も聞かれました。やはりスタート時間がプロとエイジで 別れたために色々な変化が出たようです。
誰もが長い月日を費やし努力して獲ったハワイへのクオリファイ。 世界から集まった選手たちの情熱は、ハワイの自然の力と融合し 不思議なパワーを生み出していました。フィニッシュした選手や家族、 目頭を真っ赤にした姿を見ていると感動せずにはいられません。 「ハワイにすべてをかける」そんな世界の熱い思いがジリジリと伝わる 1日でした。「どうしても、このハワイで結果を出したい!」私が92年に ハワイ初出場して以来、心に誓った最大目標。これから一年を掛け ハワイで結果を出せるようなプランを組んで行きたいと考えます。 やはりアイアンマン世界戦で成績を残さないと意味がないと思います。 2005年はハワイプロジェクトを立ち上げ精進してまいります。 どうぞご支援とご声援、ご理解のほど、よろしくお願いいたします。
谷新吾


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