2005年度JTU第1回メディカル委員会 日時:2005年9月10日(土)18時〜21時30分 場所:ラグーナマリーナクラブハウス(愛知県蒲郡市)
出席者:竹内元一(愛知)、勝村俊仁(東京)、押川紘一郎(宮崎)、川堀耕史(広 島)、笠次良爾(奈良)、牛島史雄(熊本)、清成則久(兵庫)、三輪田悟(愛 知)、寺倉宏嗣(熊本)、萩荘則幸(新潟)、オブザーバー(ドーピング担当)坪倉 紀子(神奈川)、水戸千恵(長崎) 議長:竹内元一、記録:笠次良爾 議事:
1.ドーピングコントロールについて 今シーズンは石垣島、五島アイアンマンで実施済…男女各上位5名。全て竹内委員 長一人で実施した。 今回の世界選手権はエリートクラス男女各上位4名を対象とする。 現在MO有資格者は川堀Dr、竹内Dr、押川Drの3名。 上記MO以外は今回DC実習を行う。 資格所得にはDCO講習会1回受講+実習5回が必要である。 次回講習会は10月2日。競技団体毎の推薦枠があり希望者全員を推薦することは出来 ないが、出来る範囲で希望を聞いていきたい。希望者は竹内委員長に連絡して欲し い。 なおDCで実施するのは、トライアスロンでは尿検査のみである(水泳では血液検査 も実施しているとのこと)。
2.今後のメディカル委員会活動について 今まで東京中心だったがインターネットなど情報交換がしやすくなったため、今回の 委員長交代に伴い、東京中心にこだわらなくてもよいのではないか。実際に一堂に会 して会合を行うのはなかなか難しいので、技術委員会のようにe-mailを利用して委員 会活動を行うのがよいと思われる。 メールアドレスが分からない先生もまだ多いので、今回は各ブロック理事を通して委 員会開催案内を送付した。 メディカル委員会の今後の活動内容については、当面「ドーピング」、「大会医療 班」が主になる(後の笠次委員の報告より、大学生に対する熱中症予防の取り組みも 活動内容の一つとして追加)。 「ドーピング」…上記1.参照。 「大会医療班」…今回の世界選手権について話し合う。 HQ(競艇場内スタート、フィニッシュ地点)、HQ2(競艇場南、バイクおよびラン コースをカバー)、HQ3(浜町緑地公園、バイクコースおよびランコース折り返しを カバー)の3ポイントに救護班を設置した。各地点に医師1名が待機し、HQは名古屋第 一日赤病院の医師および看護師が対応した。HQ2およびHQ3はJTUのメディカル委員が 担当(10日土曜日HQ2萩荘Dr、HQ3笠次、11日日曜日HQ2牛島Dr、HQ3三輪田Dr)し、看 護師は待機せず、自衛隊の医療車両が常駐した。救急車はHQに1台待機し、搬送病院 は蒲郡市民病院に依頼した。委員会では10日の救護状況について報告があったが、指 揮系統がはっきりしないため、HQ2から挫創で縫合の必要な選手を搬送する際に、直 接後方病院へ搬送するのか、一度HQ1を通してから搬送するのか、指示が二転三転し て現場が混乱し、選手に不信感を与えた。 大会救護体制については宮古島の県立宮古病院、皆生の鳥取大学など参考になる体制 が幾つかある。
3.笠次委員より報告 「2004年度近畿ブロック管内大会救護報告」 昨年度近畿ブロック管内JTU関連大会に関して、メディカル委員が救護協力した大 会の状況を報告した。このなかで熱中症の発生について、オリンピックディスタンス になると明らかに発生数が増えること、また若年者、特に大学生に熱中症の発生が多 く見られることを示した。他地域でも同様の傾向があるということで、大学生に対す る熱中症予防の取り組みが必要であるという意見で一致した。 「大会参加当日セルフチェック」 昨年度近畿ブロック管内9大会1530名に対して提出を義務づけたところ、提出率97% で、未提出の選手はリタイア率、救護所受診率いずれも高く、セルフチェック陽性の 選手はリタイア率が高いという結果が出た。これより大会参加当日セルフチェックの 実施は競技中の傷害発生や事故予防に役立つと考えられた。詳細については本年11月 の日本臨床スポーツ医学会学術集会で発表する予定である。
4.今後のメディカル委員会活動追加事項 「大学生に対する熱中症予防の取り組み」 学生の競技中熱中症罹患率が高く、彼らに対する働きかけが急務である。具体的に は、傷害予防というと興味が湧きにくいので、パフォーマンス向上のための水分補給 やエネルギー補給という切り口で、学生対象の講習会やセミナーを地方ブロックごと に開催するのがよいであろう。受講対象者は地方ブロック内に限定するのではなく、 どの地域の講習も自由に受けられるようにするのがよい。講習内容についてはおおよ その雛形があるのが望ましく、それに各地域で講習担当者のオリジナリティを出せば よいであろう。 以上
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