昨年、埼玉県狭山市で開催された「ダイアプラン・キッズトライアスロン大会 in狭山市入間川小学校」について、埼玉県トライアスロン連合(STU)より 実施内容と今年度以降の計画について報告がありました。”普及事例”として 紹介します。
1.大会名:ダイアプラン・キッズトライアスロン大会in狭山市入間川小学校
2.コンセプト (1)狭山、所沢、飯能、入間各市(以下「4市」)間の交流と地域活動を活性 化するための事業の一つとする。 備考:”ダイアプラン”は、四市広域連絡協議会が毎年持ち回りで主催 する活動(イベント)につけられる名称。 (2)4市の子供たちにスポーツに慣れ親しむ機会を提供し、保護者も含めて 生涯スポーツへの理解を深めてもらう。 (3)4市の子供たちへトライアスロンを普及させることに寄与する。
3.主催:埼玉県西部地区まちづくり協議会(事務局:幹事市の狭山市政策 企画課内に設置)
4.競技主管:埼玉県トライアスロン連合(安全な競技運営の支援や講習会 講師派遣)
5.広告方法:4市の教育長経由で4市下の全小・中学校長宛に開催要項 の送付と参加を呼びかける。STUジュニア会員へのDMも同時実施。
6.参加申し込み:900名以上の応募あり。実行委員会による抽選で参加 者242名を決定。ほとんどがトライアスロン初参加。(経験者から、なぜ 出場できないかの問い合わせが多数あった)
7.開催内容 (1)キッズトライアスロン大会:2005年7月17日(日)開催 (2)トライアスロン講習会:2005年7月3日(日)開催
8.会場:狭山市立入間川小学校
9.講習内容:7/3(日)13:00〜16:00 基本的に全員参加 (1)トライアスロンへの出場にあたって、基本的なルールの理解(ビデオ を用いた講習としトライアスロンのイメージがよりわかりやすくした) (2)水泳の基本練習(トライアスロン独特の水泳についてなど) (3)自転車の乗り方、とまり方、曲がり方、ヘルメットの着用の必要性に ついてなど。(競技としての自転車だけでなく日常の交通安全を意識した 講習) (4)ラン:怪我をしない走り方など。 (5)トランジション:競技間の着替えなどをする中継場所の説明と実技など。
10.競技内容:7/17(日)9:00〜14:00 (1)小学校1〜2年の部 スイム25m,バイク700m,ラン500m 参加者64名 (2)小学校3〜4年の部 スイム50m,バイク1400m,ラン750m 参加者63名 (3)小学校5〜6年の部 スイム100m,バイク2100m,ラン1000m 参加者82名 (4)中学生の部 スイム200m,バイク2800m,ラン1500m 参加者33名
11.表彰:各学年ごとに男女1〜3位を表彰。計測は総合フィニッシュタイムのみ。
12.コース等 (1)スイム:小学校内室内プールを利用。初心者対象のため距離を短く 設定。コースロープをはずし、四隅にブイを浮かべそれを周回するコース (2)バイク:校庭及び学校敷地利用。1周700mコース。未舗装、アスファ ルト舗装混在。安全確保及び平等性を重視し競技用バイク使用禁止とした。 (3)ラン:校庭及び隣接河川堤遊歩道利用。砂利等での転倒が心配されたが 無事終了した。
13.集客成功要因 (1)主催4市協議会の集客活動、内部アポイント、意思の疎通が十分反映され ていた。 (2)行政主体の運営のため、広告宣伝が地域全体に行き届いた。(4市下の 全小・中学生に開催要項が配布された) (3)参加費500円と大変安く設定できた。4市協議会が予算化。 (4)競技の距離が短く、学校内での開催に保護者・参加者共に安心感があった。 (5)STUが競技内容・コース設定等に参加しより安全運営の助言を行った。 (6)地域企業からのたくさんの協賛品が提供され、華やかな大会運営となった。
14.普及効果 (1)この大会後、トライアスロンに興味を持った選手が多く、STUへ大会の紹介や 会員登録の問い合わせがあり、参加者16名が新規にジュニア登録。 (2005年度STUジュニア登録選手は173名) (2)本大会後、ここでトライアスロンを経験した選手たちが、オールキッズトライアス ロン(東京都立川市)や他地域での大会に参加したとの報告を受けている。
15.2006年度及び以降計画 (1)2006年度は、STU主催で5/28(日)同会場のプールオープン記念行事として 実施予定。昨年参加できなかった600名以上の選手へ積極案内。 (2)6/28のチャレンジキッズ(川越市)、8/27の埼玉スタジアムトライアスロン (さいたま市)への参加呼びかけ及び会員登録の勧誘を行う。特に6/28のチャレ ンジキッズは隣接市での開催であり、本大会に出られなかった多数の選手のため に、参加費1,000円のカテゴリー(完走目的、タイムや順位をつけないカテゴリー) を併設する。 (3)2007年度以降も底辺拡大のために同様の大会を継続開催したい。
16.まとめ: 2005年度の大会では想像以上のトライアスロンの普及ができたことを実感 しています。今後トライアスロン界を大きく成長させるジュニア層への周知・参 加を促進させるためにも下記要因が大切と思います。
(1)最小の経費で運営し、参加費を可能な限り安くする。参加賞や計時がなく ても十分楽しめる大会ができると思います。
(2)コース設定をよりコンパクトにする。全国レベルのジュニア大会でのスイム コースをはじめ各コース距離は一般の小中学生には長く感じることが多いよう です。3種目を連続して競技することを基本としながらも、ロケーションに応じた 距離設定が大切と思います。無理に正式距離にこだわった設定にする必要は ないと思います。バイクとランの距離が同程度でも良いと思います。
(3)運営に関しては地域のトライアスリートに協力してもらえれば一石二鳥です。 趣旨を説明し、トライアスリートに地域への恩返しのつもりで協力していただけ れば良いと思います。
(4)問い合わせ窓口となる事務局の方は、一般の大会よりご足労が多いかと 思いますが将来の本競技の発展のためにも、ぜひ楽しみながら子どもたちを 応援していただきたいと思います。
17.問い合わせ 埼玉県トライアスロン連合(STU)事務局長:加藤 稔 〒359-1112 埼玉県所沢市泉町906-35 TEL&FAX:04-2926-1831 Eメール pi7m-ktu@asahi-net.or.jp http://www.stu-triathlon.com =以上= |