International Triathlon Union

スポーツ界ガバナンス・コンプライアンス(スポーツ庁)

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 「コンプライアンス(法令遵守)とガバナンスの徹底」について、JOCを通じ、スポーツ庁により、文部科学省内で会合(4月15日)が開かれました。
今回は、バドミントンの日本代表選手らが係る違法賭博に関して、スポーツ庁そして日本スポーツ界の中核となる団体の長が出席し、多数の意見が発表されました。
スポーツ競技関係は100団体近くが出席。JTUからは、佐藤事務局長、蓮沼JTUオリンピック対策チームU15リーダー、原田JTUパラリンピック対策チームコーチが出席しました。
JTUにおいても、今回の指針を受け、行動規範を見直す必要があります。さらに、ジュニア期からの教育、助成金対象選手及び上位選手への指導強化や違法行為有無の確認などが関係省庁・団体から求めれる可能性があり、事前対応の必要性が強調されています。以下、発表内容の趣旨を簡潔にまとめ一覧しました。

[1]発表コメント骨子(第一部)
1)トップアスリートには、スポーツ関係者、支援者の夢や希望が託されている。その期待を裏切れば社会的制裁を受ける。そのため、スポーツ団体・組織では、社会の模範となる選手育成を進めなければならない。競技以外での指導・教育を徹底し、選手としての責任をしっかりと自覚させる必要がある。
2)近年、スポーツ関連事業における賞金レースやtoto等補助金により、選手の高額収入機会が増加している。一般社会での経済面からのスポーツのあり方、そこに介在する金銭の意味を選手に伝える必要がある。
3)国からの助成金について、選手がどのような使い方をしているかを把握する必要がある。今後、バドミントン協会への強化費削減や返還があり得る。各団体のガバナンス面からの評価を再考し、強化費調整を検討する。

[2]スポーツ界におけるコンプライアンス徹底に向けた当面の対策
1)対策1「すべての強化指定選手に速やかに周知徹底をする。」⇒違法行為をしていないか、したことはないかを確認する。
2)対策2「選手に対する研修の実施。」⇒反社会的勢力とはどのようなものか。警察との連携による研修の実施。
3)対策3「行動規範の策定・相談体制の構築及びスポーツ庁への報告。」⇒各団体組織に行動規範が策定されているか。また違法行為があったときの相談窓口は設置されているか。
4)対策4「選手育成の在り方の見直し。」⇒競技指導のみで人間育成が疎かになってないか。また、基礎学力や社会的知識が欠如していないか。それらの面でも指導を徹底する。
5)対策5「団体としてのスポーツインテグリティの確保。」⇒各団体・組織でガバナンス、コンプライアンスを再確認する。

[3]発表コメント骨子(第二部)
1)今回のバドミントン選手の行為は、スポーツ界に対する社会の信頼を裏切る行為であった。各団体ともに行動規範の策定や再考をお願いしたい。
2)トップアスリートになるには長い道のりと努力が必要である。それが一瞬で無駄になることがある。選手活動は、社会支援があって成り立つことを自覚する。
3)スポーツは人間形成にとって重要である。国際大会での日本代表の活躍は勇気や希望をもたらす。障がい者スポーツでも同じである。選手の健全な育成のために、組織のガバナンス、コンプライアンスを推進しなければならない。
4)IOCでは、スポーツの価値を守るために、ドーピング、人種差別、八百長、暴力、不正、非合法的賭博などの防止に注力している。各団体組織として、選手を指導徹底することがスポーツ全体を守ることにつながる。
5)日体協は暴力根絶宣言(平成25年4月)を発表した。改めて、スポーツ憲章や倫理規定などを指導者に徹底させていきたい。
6)選手の助成事業の存続に係っており、助成金対象選手への指導徹底をお願いする。違法行為のあった選手からは、強化費停止、返還を要請する。

7)オーストラリアでは、「ナショナル・スポーツ・インテグリティ・ユニット」が政府内に設置され、ガイドラインが確認され、モニタリング(状況把握)の通報窓口が設置されている。

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