International Triathlon Union

国際トライアスロン連合(ITU)が2020アスリート奨学金プログラムを公募

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ITUの2020アスリート奨学金プログラムは、発展途上あるいは新興の各国競技団体(NF)の選手たちを発掘し、特に大陸選手権や世界レベルで競技に参加し、東京2020オリンピック競技大会及びその先を見据えて出場資格を得ようとしている選手たちに財政面その他のリソース、専門的な見地から支援をするプログラムです。

本奨学金を受給する選手は、エリートレベルへと成長していくための具体的なニーズに従って丁寧に作られたプログラムのもとで活動します。奨学金受給選手としての活動期間と形態はNFが準備するプログラムの内容により様々で、選手の成長につながるようITUデベロップメントと協力してプログラムが開発されます。

対象となるのは、発展途上のNF(グループ1,2,3)*に所属し、既に大陸および世界レベルで能力を発揮しトップレベルのトレーニングとレース出場に向けステップアップを目指しているがそのためには支援を必要とする選手です。東京2020及びパリ2024でオリンピックへの出場が見込まれるとNFが認める選手が対象で、U23またはエリートから選定されますが、将来性のある次世代を担うジュニア選手も選考対象となります。

奨学金プログラムに応募するためには、選手はNFに登録し会員としての義務はたしていなければならず、コンチネンタル及びワールドカップで既に高いレベルの競技力を発揮している必要があります。NFによって推薦された選手は、長期間競技に携わり、オリンピック出場を究極の目標として力を尽くす覚悟がなくてはなりません。

ITUデベロップメントによる選考基準:
・大陸選手権のエリート、U23、ジュニア部門で過去2年の間にトップ5に入った者
・発展途上/新興のNF(グループ1,2,3)の選手であること
すべての申請は選手が所属するNFからの強力な推薦により選考対象となります。

2020年1月31日(金)までにITUデベロップメント(development@triathlon.org)への申請書提出が必要です。選考結果は締切日から1週間以内に申請者に知らされ、ITUデベロップメントが受給が決まった選手とそのNFと共にプランニングに着手します。

注:すべての申請は受給候補者が所属するNFから提出されなければならず、そのNFはITUの加盟団体としての義務を果たし、毎年行われるITU世界トライアスロンNF調査に対する回答を提出していることが必須です。

受給が決まった選手は、各候補者が所属するNFが提出したプログラムの概要によって配分された奨学金を受け取ることができます。

ITUアスリート奨学金プログラムでは、選手が提出した2020年の活動計画に基づき、ITUデベロップメントが承認した次の項目についての支給が認められます:
– 東京2020大会およびその先の大会の出場資格獲得レースに参加するための旅費・宿泊費
– 強化合宿
– マッサージ、理学療法施術代
– 器材支援

<評価及び受給者の要件>
選定された選手は受給期間中の活動について追跡され、選手自身及びコーチからの定期的な報告が義務付けられます。

ITUアスリート奨学金を受給する選手は、受給年の大陸選手権への出場が必須です。

すべての受給者は、(トレーニングやレース、学校行事に差し支えないよう無理のない範囲で)自国及び国際的な場においてプログラムの宣伝のためにインタビューや写真撮影に応じることが求められます。

すべての受給者は、受給年に自国NFのコミュニティまたはユーストライアスロンプロジェクトを実施するか、自ら関与しなければならず、そのプロジェクトの詳細な報告書を終了から2週間以内にITUデベロップメントに提出しなければなりません。

2019年ITUアスリート奨学金受給者:
Antoanela Manac (ROM)
Brian Moya (COL)
Erica Hawley (BER)
Kaidi Kivioja (EST)
Kim Marion Mangrobang (PHI)
Matthew Wright (BAR)
Ognjen Stojanovic (SER)
Tyler Smith (BER)

*ITUによるNFのグループ分け
https://www.triathlon.org/development/federations/nf_classes
ITUは、各NFの普及・成長の度合いにより5つのカテゴリーにグループ分けを行っている。
グループ1:NFが設置されている
グループ2:NFが設置され、機能している
グループ3:NFの設置が定着し、普及プログラムやユース及びジュニアがコンチネンタル大会に参加するなど機能している
グループ4:教育プログラムが体系化され、すべての年代でコンチネンタルクラスの選手がいる先進NF
グループ5:強化プログラム、世界レベルの選手、ITUにより認可された教育システムを合わせ持ち、ジェンダー間の公正性が高く、ITU公認の大会を主催する先進NF

上記グループ1~3のNFは“発展途上”のNFと見なされる。

以下の評価指標を満たすことが、グループ5の最高ランクを取得するための厳格な基準となっており、一つの指標でも欠けると年毎の調査結果にかかわらずグループ5に認定されない:
・ITUの加盟団体としての義務を果たしている
・理事会メンバーの最低20%が女性である
・ITU認可の指導者養成プログラムを実施している
・ITU認可のNFによるテクニカル・オフィシャル教育プログラムを実施している
・大陸または世界レベルの大会普及を最低一つは行っている

日本トライアスロン連合(JTU)は、グループ5のカテゴリー要件を満たしながらも、上記指標のうち「理事会メンバーの最低20%が女性」という条件を満たしていなかったため、2018年はグループ4に認定された。

 


ITU launches the 2020 Athlete Scholarship Programme:
https://www.triathlon.org/news/article/itu_launches_the_2020_athlete_scholarship_programme

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